第1回:今の自分に合うパンツ、知ってますか?
〜「work pants」ができるまで
CLASKA が発信するアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナー藁谷真生が綴る、
服作りにまつわるエピソードや日々のおしゃれにまつわるあれこれを毎週土曜日更新でお届け。
今回は、CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店のスタッフ2名に登場してもらい、HAU のアイテムに合わせた足元コーディネートを提案してもらいます。同じ洋服でも、足元の装い次第で新鮮な印象に。聞き手はデザイナーの藁谷が担当させて頂きました!
Profile
宮城和美(左・身長150cm)&藤川直子(右・身長167cm)/CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店 スタッフ
HAU 担当としてデザイナーの藁谷とタッグを組む宮城と、WHOLE SALE 担当の藤川。それぞれの個性あるコーディネートをご覧ください。
────今回は、私が「足元上手」として日々注目しているお2人に、ゲストとしてお越しいただきました。よろしくお願いします!
宮城・藤川:よろしくお願いします!
────実は、お店で藤川さんを見かけるたびに「足元のコーディネートが可愛い!」と思っていて。今回の企画は、藤川さんに足元の装いについて話を聞いてみたいと思ったことがきっかけで実現に至ったんです。
藤川:そうなんですね(笑)。ありがとうございます。
────藤川さんは普段パンツスタイルが多いとのことで、本日は「shetland wool pants」(※完売)と HAU の定番アイテム「work pants」に合わせる足元の装いを考えて頂きました。
────
────いつもかわいい靴下を履いているイメージがあるのですが、やはり靴下はたくさん持っているんですか?
藤川:そうですね……シンプルな無地のものから柄物まで、結構な数を持っているかもしれません。夏でも足元の冷えが気になるので、靴下を履いていることが多いですね。今日は、「shetland wool pants」に合わせて赤い靴下を持ってきました。
────赤がポイントになって可愛いですね!
藤川:トップスとボトムスを柔らかい色でまとめたので、靴下の色味で全体の印象を引き締められたらと思い、赤を選びました。これは「FALKE」というブランドのウール素材の靴下なのですが、黒が混じった少し落ち着きのある赤なので、ポイントになりつつもシックな印象になります。
────「赤い靴下」って、履きなれていないとちょっと勇気がいりますけど、こういう赤なら挑戦しやすいかも。靴は、普段からスニーカーを履くことが多いんですか?
藤川:そうですね。仕事柄、疲れないものを……と思うとスニーカーを選ぶことが多くなるのですが、清潔感には気を遣うようにしています。気が付いた時にソールだけでも汚れを拭くようにしたり。洗剤をつけた歯ブラシや布でさっとこすり洗いするだけでも、結構綺麗になるんですよ。
────なるほど! 参考になります。靴のメンテナンスも大切なことですよね。さて次は、革靴に合わせたコーディネートを提案してくださるとのことですが……。
藤川:今度は、足元をモノトーンでまとめてみました。黒いラインが入った白い靴下がポイントです。白で無地だと、ちょっと落ち着きすぎるかな、と。
────ガラッとイメージが変わりましたね! 大人っぽさの中にも、どこかユーモアが感じられてとても良い感じです。
藤川:このコーディネートも、靴下を全体の引き締め役として使っています。あと1つのアイテム「work pants」の足元コーディネートも、無地と柄物の靴下を使って変化をつけるかたちで考えてみました。
藤川:まず1つ目は、薄手で無地の白い靴下に黒いスニーカーを合わせるパターン。柄物の靴下も好きですが、やはり白い靴下は一番出番が多いですね。先ほどお話したスニーカーメンテナンスの話と同様、清潔感を保つために白い靴下もこまめに買い替えるようにしています。
────シンプルイズベスト、ですね。白い靴下は、生地の厚さやリブの有り無しでも、雰囲気がガラッと変わりそうです。
HAU|washable warm border tops キナリ×ネイビー
HAU|work pants カーキ
藤川:あと1つのコーディネートは、アーガイル柄の靴下を合わせて。「柄×柄」の組み合わせですが、両方ともベーシックな柄だからか相性がいいんですよね。HAU の服はシンプルなデザインのものが多いので、靴下や靴、小物などで着こなしの変化が出しやすいなと思いました。少しでも参考になったら嬉しいです。
────藤川さん、ありがとうございました!
────
────さて、次は本店スタッフの宮城さんに、「flannel one piece」と「knit skirt」(※完売)を使ったコーディネートを提案して頂きます。宮城さんの冬の足元は、どんなアイテムが活躍するのでしょうか?
宮城:スカートを履くことが多いので、一番活躍するのは黒いタイツですね。タイツにニットのレッグウォーマーを重ねたりもします。立ち仕事ということもあり、やはり靴はスニーカーやフラットシューズを合わせることが多いですね。
────宮城さんは、黒やベージュ、グレーなど、ベーシックな色合いのものを好んで着ている印象があります。
宮城:そうですね。靴も基本的にはベーシックカラーばかり。今回も黒の「knit skirt」に黒いセーターを合わせて、黒を基調とした装いを考えてみました。足元は黒タイツにカーキのスニーカーを合わせて……。
────上下黒でまとめているからか、足元がスニーカーでも大人っぽい印象ですね。コートの色とスニーカーの色がリンクしていていい感じです。服に合わせて足元を考える時に、なにか心掛けていることはありますか?
宮城:このコーディネートのように靴とコートの色味を合わせたり、あるいは帽子やバッグと合わせたり、足元に使っている色がどこかと繋がるように意識していますね。そうすると、全体の印象がうまくまとまる気がするんです。あと1つのコーディネートは、足元を革靴に変えて全身黒でまとめてみました。
────全身黒の着こなしって、簡単なようで意外とコツが必要な気がします。トップスと同じ黒ですが、「knit skirt」は大きなポケットがポイントになって変化が出ますね。全身を黒でまとめる時に、何か気を付けていることはありますか?
宮城:黒のアイテムに限らずなのですが、ベーシックカラーだからこそ、質にはこだわりたいと思っています。靴や靴下、あるいはタイツでも、多少値段が張っても良いものは長持ちしますし、何より身に着けていると気分も上がりますよね。
────確かに。わたしも年齢を重ねるにつれ、そういう意識が強くなってきた気がします。さて、次はオフホワイトの「flannel one piece」に合わせたコーディネートです。
宮城:コットン素材のワンピースの下に、デニムを合わせた重ね着コーディネートです。足元は薄手の真っ白な靴下にフラットな黒のバレーシューズを合わせて、清潔感がある印象でまとめてみました。
────真っ白い靴下、きちんと感も出て良いですね。太めのデニムと重ね着をしても、足元に白が入ることで重たい印象にならずに済みますね。
宮城:そうですね。靴下の生地の厚さや素材は、靴に合わせて変えています。カジュアルな印象の靴、たとえばスニーカーにはモコモコした素材の靴下を合わせるとか。レギンスに靴下を重ねることもよくありますね。あと1つのコーディネートは、レギンスを合わせてみました。
────素敵! より女性らしい印象になりますね。足の甲がさりげなく見える靴であるということも関係しているのでしょうか。
宮城:そうかもしれませんね。この革靴は「オーロラシューズ」というブランドのものなのですが、年間通して愛用しているものです。真冬は素足だと寒いですけど、春先はこんな感じでレギンスに素足で履いていますね。このワンピースはコットン素材ですが、表面が起毛しているので寒い時期に着ていても違和感がなくていいんです。私自身、「これは夏物、これは冬物」という風に着る服を季節で分けることはしないんですね。こののワンピースであれば暖かい時期は素足で、寒い時期であれば今回のようにレギンスと重ねて……というように足元に合わせるものやインナーで変化をつけておしゃれを楽しむことが好きですね。
────宮城さん、藤川さんどうもありがとうございました! シンプルなデザインのボトムスでも、足元の装い次第で脱マンネリができるんだなぁと改めて感じました。また今度是非、連載に遊びにきてください!
────
<HAUの取扱い店舗に関して>
CLASKA Gallery & Shop "DO" 各店、および全国各地のセレクトショップにて順次展開中。CLASKA ONLINE SHOP でも全ラインナップ展開します。(順次発売予定)
卸販売に関するお問い合わせは以下までお願いいたします。
hau_clothes@claska.com
2019年12月28日 公開
第1回:今の自分に合うパンツ、知ってますか?
〜「work pants」ができるまで
第2回:「頼れるカットソー」、持っていますか?
第3回:欲しいのは、「今の気分」を羽織れるコート。
第4回:信頼から生まれる「HAU のかたち」
第5回:頼りにできる「シャツ」さえあれば。
第6回:大人のための「ゆるワンピ」のススメ。
第7回:着ても脱いでも“絵になる”カーディガンって?
第8回:HAU 流、「マリンスタイル」のススメ
第9回:生地から仕立てた、「夏の服」の話。
第10回:手仕事を感じる服づくりの秘密。
第11回:「特別な日」に着たい服は、こんな服。
第12回:ワンピースの魔法。
第13回:「風景」を想像しながら、装いを考えてみる。
第14回:MY 定番Tシャツ、持っていますか?
第15回:夏のマンネリ対策には、ベストです。
第16回:スタッフ座談会企画|わたしのHAU
第17回:街と暮らしと服の、いい関係。
第18回:HAU exhibition at sabot
第19回:atelier シリーズ、もうひとつの色
第20回:夏休みの準備、はじめました。
第21回:夏の大人カジュアル講座
第22回:気の利いた「羽織もの」、持ってますか?
第23回:梅雨、夏、晩夏、初秋。季節をかけるTシャツ、できました。
第24回:HAU の定番パンツに、新色が仲間入りしました!
第25回:理想の夏服って、こんな服。
第26回:夏休みのブルーベリージャム
第27回:楽しくて美味しい! 夏の自由研究
第28回:HAU 2019 Autumn & Winter 「実りとくつろぎ」
第29回:季節の変わり目に。HAU のコーディネート講座
第30回:リラックスしたい日にも、ちゃんとしたい日にも。一枚で決まる“シンプル服”、完成です。
第31回:大人のための“秋冬仕様”のボーダー、できました。
第32回:おしゃれに、スマートに、冬支度。
第33回:理想のスモックブラウスが出来ました。
第34回:定番服で、秋のお出かけコーディネート講座
第35回:ニットにも大人の遊びゴコロを。
第36回:ほっと心がほぐれるような、くつろぎ感じる冬の服。
第37回:上品カジュアルなコートで冬を先取る。
第38回:大人のアランニットは、すっきり&リラックス
第39回:欲しいのは、この冬の主役になるコート
第40回:定番のボーダーは、ニュアンスをプラスして冬らしく。
第41回:冬は、アウターを主役にしたコーディネートを楽しむ。
第42回:藁谷家の、気持ち良く新年を迎える準備