第1回
コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。堀井さん、今回は、真冬の空にいいものをみつけました。
空気が凍りそうに澄んだ冬の日暮れ、雲ひとつない夜空に三日月と星を見つけました。三日月と星がこんなに接近して見えるのも珍しく感じて写真を撮りました。
太陽が沈んですぐの空は、夕焼けの茜色から夜のダークブルーまで、色が変化しながら広がっていて、白く光る細い月と、ひときわ明るく瞬く星がドラマティックに感じられます。葛飾北斎に見せたいような東京の街の日暮れです。
20代の頃、買ったペンダントは、個性的なフォルムの三日月と星が組み合わせてあるデザインでした。
こちらは15年くらい前に選んだ、小型飛行機の形のブローチ。シンプルで小さいので、Yシャツに付けて出かけています。
寒さが厳しい冬は、青空のブルーがものすごく美しく目に映ります。昼間、ヘリコプターとは少し違う音に気づくと、いつも一生懸命に探すのが小型飛行機。真青な空に銀色の小さい飛行機が遊覧飛行している、のどかな様子を見るのが好きです。
飛行機に乗るのは嫌いなので、銀色の動くデザインに魅かれているのだと思います。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2017年2月3日 公開
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