第1回
コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載。実は「arbre + éléphant, brun marron 小さいツリーとゾウと茶色」展(12月4日まで)のあとにも、楽しみな企画展が続くのです。
25、26年前に、友人たちと物作りに挑戦していた頃、試作した白とグレーのアクリルのフレームBOXです。
姪が小さい頃粘土でこしらえたゾウとネズミ、ラベル、子供が描いた絵のマッチ箱、ロングアイランドで拾った石、手びねりで作った素焼のアルファベットなどを並べて、図書室のテーブルの上で展示しています。
CLASKA Gallery & Shop "DO" の「box / objet」展に参加することになり、1丁目ほりい事務所では、身箱が紙製のフレームBOXを作りました。21cm×31cm×3.3cmで、グレーの紙を表裏両面に貼った身箱にアクリルの蓋の組み合わせです。
このグレーの紙は、マットな質感ですが、中に置いたものに光が集まるような感じが素敵で、しっかり丁寧に貼った紙箱なので、大切なものを並べられます。
写真は北欧のチーズ用の木製品、アルファベットの文字がきれいなワインのコルク、白木のバターナイフや竹ベラ、ガラスのオブジェ、紙紐を並べたもの。
以前製作した、段ボール紙にコラージュした作品+木製品
お土産にいただいたチョコレートの包装、小冊子やタグ、手作りの紙箱、ガラスのオブジェ
コルビュジエの革のソファに添えてあった小冊子、タグ、パテのラベル、小さなキーホルダー、ガラスのオブジェ
“テーブルと椅子”柄のスタンプを重ねたカード、スタンプと線画のミニカード、針金、新聞の切り抜き(CINÉMA)。
ふと使っている紙質や字体、色が気に入って、捨てずにとっておいたパッケージやラベル、タグ、紙箱、紐、ワインのコルク、瓶の蓋、機内食用の小さい包みのS&P、白木のヘラやナイフ。
自分が美しいなぁ、好きだなぁと思った破片を、グレーのフレームBOXの中にコラージュするように並べる、立体を組み合わせられるのが面白くて、次々と試している最中です。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2016年12月2日 公開
【企画展】
box / objet
[会場]CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店(CLASKA 2F)
[会期]2016年12月10日(土)〜2017年1月9日(月祝) 11:00〜19:00
[出品作家]澄敬一 / 堀井和子 / 古賀充 / 勝本みつる / 藤城成貴 / 吉川和人 / Tiny N 花生師 岡本典子 / atsumi / 西本良太 / 葉田いづみ / kotoriten / 佐久間磨
+
POST 中島佑介さんによる「箱」視点で選んだアートブックの展示・販売をいたします。
> 企画展「box / objet」について、詳しくはこちら