第1回
コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、堀井さんならではの視点でワインの味わいを教えてくださいます。
我家では1〜2ヶ月に1度、ワインを買いに専門店へ足を運んでいます。選ぶのに付いて行くのが面白くなりました。ワイン1本ずつに添えられた説明書も一生懸命読みますが、ラベルと瓶の口元の部分のデザインに、とてもワクワクしてしまうのです。
おいしかったワイン、好きなワインのラベルの字体や色は次に選ぶ時の手がかりになりますが、口元の僅か数センチの色に、案外、生産者のワインへの思いがこめられている気がします。
ワインの段ボール箱は頑丈なので、取っておいて、ガラス器や陶器を送る時によく使います。ちょうど12本選んで届いたところです。
中央の Cerise sur le Gâteau というワインの口元は、赤が華やかでかわいい。以前飲んで気に入ったオーヴェルニュ地方のワインですが “きめ細かく飲み心地の良い、冷涼感ある綺麗さと・・・・・・” と説明書に書いてあります。この赤、こだわらないと使えない色と光りかたです。
中央後ろの JURANCON SEC の瓶は、口元がビスキュイみたいなオレンジ色。ラベルは、地の色が白に光るベージュ、文字はビスキュイ色とグレイッシュな紺色で、すごくモダンな印象です。
Morgon は香りも味も大好きなボージョレの赤ワイン(2007年のもの)。シンプルなラベルと口元の蜜ロウの赤もシックで本当に美しいと思います。
LE FOULEUR はブルゴーニュの赤ワイン。ラベルの文字の色、帯、瓶の口元の色が茶色がかった何とも言えないグレーで素敵です。フワッと豊かな香りがすばらしくて2回目に買ったもの。
St-ÉMILION のワインはラベルの上部、グレー地に線画、その上の文字のデザインに魅かれて買って、まだ飲んでいない1本です。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
【企画展】
1丁目ほりい事務所 × CLASKA Gallery & Shop "DO"
arbre + éléphant, brun marron
小さいツリーとゾウと茶色
[会場]CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店(CLASKA 2F)
[会期]2016年11月3日(木祝)〜12月4日(日) 11:00〜19:00
> 企画展について、詳しくはこちら
*本展の出品アイテムの一部を、CLASKA ONLINE SHOP でもお求めいただけるようになりました!
このほか、このほか、これまでに堀井和子さんと作ったCLASKA Gallery & Shop "DO" オリジナルアイテムは、下のバナーからどうぞ。
2016年11月18日 公開