私の愛用品 〜お守りみたいなもの〜

CLASKA のスタッフが自身の愛用品の魅力について語るちょっとしたコラム。
第5回は雑貨が大好きなスタッフがイギリスで出会ったアンティークな布の話です。

第5回:人のぬくもりを感じられるアンティークな布

アンティークの布

ロンドンから少し外れたところにアンティーク雑貨で有名な「ルイス」という町があります。「いつか行ってみたいな」と常々思っていましたが、8年前、現地に住んでいた姉家族に会いに行った時にようやく訪れることが出来ました。お昼を食べるのも忘れてアンティークショップを巡っていた時に出会ったのがこの布です。

この色合い、柄、そして麻と毛糸が混じった雰囲気がとてもかわいくて惹かれました。よく見るとほつれていたり、箇所によって手縫いになっていたりそうじゃなかったり。柄も少しずれていたりして、ところどころに人のぬくもりみたいなものが感じられます。

アンティークの布

さっと畳んだ時に出る厚みとか布と布が重なり合う感じが特に好きで、畳み方や見える角度によっても、様々な表情を楽しめるのがこの布のかわいいところ。雑貨って家にあるだけで楽しくなって、暮らしを豊かにしてくれると思うんです。

家では、本と本の間に挟んだり、器やトレーに乗せたり、大きなガラス瓶の中に入れてみたり…。使い方に縛られないで自分が思うように使って楽しんでいます。

アンティークの布

この布は私にとって家族との思い出です。見るたびにこの布と出会ったときのことやルイスへ向かう電車からの風景、町の雰囲気、姉家族と過ごした時間など楽しかったことを思い出してなんだか温かい気持ちになります。またいつかルイスの町を散歩しながら、アンティークを探しに行きたいなと思います。


(「CLASKA」 サテライトショップ担当・デコレーター 梅地なつ絵)

公開日 2021年6月18日
聞き手・写真・文 黒沢友凱