HAUのたね

Vol.45 気になる ! ピンク/日常と夢を行き来するエプロンワンピース

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


今季のビジュアルですでにお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが...。
ここ一年程でピンクがとても気になっています!
私のまわりでもピンク好きな方がちらほらと増えている印象で。

ちょっと前までははむしろかわいすぎて...と敬遠していたピンク。
色々と自分なりに分析してみると、基本30代は体力的にも精神的にもタフなので、明るい色に助けられなくても全然平気。

そして40代。 ちょっと明るい色に助けられたい!
そして顔色が刻一刻とくすんでいるのか、ある日を境にピンクが異様にしっくりくる瞬間がくるような気がしてます。
噂でちらっと耳にしたことがあるのですが、女性ホルモン自体がある年齢に差し掛かるとピンクを求めるという興味深いデータも!

我が家の14歳女子も含め、今のこども達はピンクよりもグレーや黒など、シックな色が好きな傾向にあるようですね。
家族のなかで私だけ、一人元気に明るい色でふわっと浮いてます笑。

現在開催中の愛知県豊田市にあるお店、sabotさんでの展示風景。 ピンクを中心にハッとするようなディスプレイが素敵です。 販売会は11月17日まで。

ユーモアとロマンティックなエッセンスが漂うエプロンワンピース

清潔感のある綿ブロードの生地からかたちにした、ユーモア溢れるドルマンスリーブのエプロンワンピース。
普段身につけているエプロンから着想を得ながらも、夢と現実を行き来するようなほんのりとロマンティックなワンピースに仕上がりました。

エプロンはディティールも含めて私が大好きな要素の一つ。
今回の執筆の最中にも、服飾学校時代の卒業制作では南米のエプロンを色々と調べ、そこからイメージした作品をいくつか発表したことを思い出しました。
好きなものってその頃から変わってないのですね。

今回はあくまで大人のイメージを大切にしたかったので、首元はボートネックにしてネックラインをすっきりと。
ウエストはゴムギャザーで切り替えにしつつも、スカート部分のボリュームが出過ぎないようにも工夫しました。

ここ最近、販売会で様々なお客様と接する機会があるのですが、エプロン部分の生地にたるみが生まれることによってウエスト部分が隠れ、体型カバーにも一役買ってくれるとのこと!
こんなリアルなご意見もとても貴重ですよね。

今回はそんなワンピースの上にネパールのハンドニットベストを重ねてみました。
ざっくりニットと真っ白いワンピースの異素材コンビは冬だからこそおススメの組み合わせ。
寒くなってきたらインナーにタートルネックを入れて冬の重ね着を楽しんでください。

黒のレザーシューズを合わせれば ナチュラル過ぎないシックな仕上がりに。

ホワイトのほかにブラックもご用意してます。

着た瞬間に気分が高まるのもワンピースの良いところ。 ざっくりとしたカーディガンを合わせても◎

<< 今回紹介したアイテム >>
one piece "apron"
hand knit vest "nepal" 2
turtleneck "frais"

*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes


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