HAUのたね

Vol.42 約束/秋のはじまりに

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


クラスカでも人気のキャラクター“MAMBO”の誕生10周年を記念して、GALLERY CLASKAで開催されていたイラストレーター塩川いづみさんの原画展。
会場内にはMAMBOにちなみ、「One」(ワン!)というテーマで描かれた、犬をモチーフとした作品がずらりと並びました。

イラストは犬単体から飼い主と寄り添っているもの、そして犬の目線から見た風景や、犬同士が並んでいるものまで様々。
私自身、これまで犬を身近に感じる生活とは無縁の人生だったので、今回塩川さんの作品やインタビューを拝見する中で、犬という存在を改めて考える良い機会にもなりました。

色々と悩んだ末に決めた「約束」というタイトルの付いた作品。
地面に座り込みながらこちらを見つめるその姿は、絶対的な飼い主との信頼を目の奥から感じさせるものでした。

家族や友人、仕事仲間。
私たちが日々たくさんの小さな約束を積み重ねることで築くことのできる信頼関係。
犬の佇まいから改めて日常の大切なことに気付かせてくれる。そんな作品に出合えたような気がしました。

作品は自宅のアトリエ内の壁面に。 こちらをじーっと見つめる犬の姿はお守りのような存在。

秋の始まりにふさわしいシックな組み合わせ

気候が少しでも落ち着いてくると一気にオシャレ心が加速するもの。
自分のワードローブを改めてじっくりと見直して、まずは手持ちのもので秋らしい組み合わせを探ってみたり、新たに買い足したいアイテムをあれこれと考えてみたり....。
そんなお買い物計画を立てるのが私自身も含めて楽しい時期に突入してきましたね!

今季の新作。
ピンドットジャガードの生地で作った軽やかなドレープワンピースは袖なしタイプの着回しの効くデザインにしました。

遠目から見ればほとんど無地に見える程の印象を持つ細かなピンドットは、普段柄物をあまり着慣れない方にも取り入れやすいようにと選んだもの。
適度にとろみと落ち感があり、シルクに近い風合いのジャガード生地は桐生の機屋さんで作って頂いたオリジナルの生地になります。

今回はこのワンピースのインナーに、ボリューム感のある袖が特徴のブラウス、tops "dolman"を合わせてみました。
コンパクトでシンプルなインナーも良いですが、たまにはこんなデザインブラウスを合わせるとちょっと新鮮で個性のあるスタイルが完成!
ブラウスはボトムスと合わせてトップスとして着る事もできるので、装いによって使い分けられる点も嬉しいですね。

インナーにはtops "dolman"を。 アイテムそれぞれの良さが引き立つおススメの組み合わせです。

ブラウスの色展開はホワイトとブラックの2色。 インナーに turtleneck "frais"を重ねても。

袖のボリュームとワンピースのバランスが絶妙です。

<< 今回紹介したアイテム >>
one piece "pin dot"
tops "dolman"
turtleneck "frais"


*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes


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