HAUのたね
写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume
先日、本社のギャラリースペースにて来春夏の展示会を開催しました。
私自身、コロナ以降から明るい色に惹かれている傾向はまだ続いているので、来年も思わず足取りが軽くなってしまうようなきれいな色の服がたくさん並ぶ予定です。
まだまだ実感の湧かない少し先のお話しになりますが、楽しみにお待ち頂けたら嬉しいです。
そして半年程前から準備を重ねてきた、クラスカが提案する新しい日常着のブランド “ata”。
こちらのブランドも私が企画を担当させていただくことになり、この機会に HAU と並んで一緒にサンプルのお披露目となりました。
マオリ語で“ゆっくり”という意味を持つブランドは、ナイロンやテンセルなど、ナチュラルな天然繊維に縛られることなく、程よくモード感のあるユニフォームのような服がコンセプト。
HAU よりも少し洗練された雰囲気を大切にしている大人のための新しい日常着は、来年の春にオンラインショップをはじめ、クラスカ各店で販売をスタートする予定です!
お楽しみに。
カシミヤとエクストラファインメリノウールを混紡した糸で作ったニットベスト。
ウールとは思えないサラリとした表情と手触りの柔らかな編み地は、秋口、春先と、季節の始まりにピッタリな肌触りと素材が特徴です。
ここ数年ですっかりアイテムとして定着したベストはデザインのバリエーションも広がり、重ねるだけで温度調節もできる救世主アイテム!
季節の狭間と言われる時期が長くなっていることもあり、今では気軽に重ねられるアイテムとしてクローゼットにはなくてはならない存在となりました。
そんな今季の新作ベストは、ゆとりのあるサイズ感でありながらも、かたちをきれいにキープしてくれるオフショルダーのハイネックベスト。
片畔編みという立体感のある編み地のお陰で、長時間着用しても型崩れすることなくシルエットをきれいに保ち続けてくれます。
今回ご提案するコーディネートは、リラックス感と女性らしさがほのかに香るこの時期にぴったりなパンツスタイル。
目を引く色合いでありながらも、同時に柔らかな印象も与えてくれるベビーピンクのベストは、インナーに真っ白のタートルネックを重ねて顔まわりはキリッと。
ボトムスにはリラックス感のあるアイボリーのジョガーパンツを合わせることで、軽快さの中にも淡いトーンでつながるやさしい装いが完成しました。
カラッとした陽気が心地良いこれからの季節。
たくさん出歩きたい秋のお出かけにも是非どうぞ。
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◎ knit vest "fine"
◎ turtleneck "frais"
◎ pants "slack"
*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。
Profile
藁谷真生 Mao Waragai
デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes