
HAUのたね
写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume
お買い物が楽しいこの季節。
私が最近買った中でのお気に入りは、偶然に出会ったミモザ色のリネンのテーブルクロス。
実際はミモザよりももう少し落ち着いた色味だけれど、リビングをパッと明るくしてくれる温かみのある色は、まるで野に咲く花のように可憐で優しく、スッとそこに馴染みながらもいつもの風景を特別なものにしてくれる。
もともとはグレーかベージュ系の落ち着いた色を買おうと心に決めていたけれど、実際お店のなかを覗いてみると、「この色なんか藁谷さんっぽいよ!」とスタッフのKさん。
そう言われると...。
この色のテーブルクロスと私の距離が不思議とグッと縮まる。
想定外の色なだけに、一旦気持ちを落ち着かせようと店内をぐるぐると回ってみても、やっぱりこの色が頭から離れず案の定お買い上げ、笑。
家に持ち帰り早速テーブルに敷いてみると、そこはいつもとは違う食卓の風景に。
予想外のお買い物はリアルな買い物の醍醐味。
自分の世界をグッと広げてくれる期待も込めて、今はなるべくお店に足を運びたいと思います。
実際は写真よりももう少しミモザに近い鮮やかな色のテーブルクロス。 この日は15年来の友人を囲んでの休日のひととき。
季節の変わり目や、湿度の高い時期にもさらりと気持ちよく着ることのできる knit tops "homme"。
リラックス感のあるサイズながらも、首回りの始末や素材の表情に程よいきちんとがある点も好評をいただき、 発売から数年経つ今、色違いで欲しい!とリピートして下さる方(私自身を含め笑)がいるほどの人気商品になりました。
家庭の洗濯機でお手入れできるところも嬉しいポイント。
今期の新色はブラウン、アイボリー、ブラックの3色展開。
この夏は“ブラウンとピンクの組み合わせに挑戦してみたい”という思いから、リアルに着たい、楽チンだけどちょっと個性を感じるコーディネートを考えました。
パンツは軽量性と通気性を兼ね備えた、夏場に涼しく履けるカポック混の生地で作ったもの。
ウエストからヒップにかけての両サイドを大きくタックで包み込んだ、デザイン性のあるテーパードパンツは、シンプルなトップスにこそ映える一本。
シワが気にならない生地の上、畳むとコンパクトにもまとまるので、夏の旅行にもオススメです。
こんな楽しい色の組み合わせも、春夏ならでは◎
ニットは他にアイボリーとブラックも。
今まで着たことのないカラーリングだけど、 私自身が実際に挑戦してみたい組み合わせです。
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◎ knit tops "homme"
◎ pants "kapok"
*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。
Profile
藁谷真生 Mao Waragai
デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes
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