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暮らしの中にある名品の、知られざる良さを掘り下げていく名品図鑑。毎月一品公開。

写真:本多康司 文・編集:島田奈津子


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いお箸で美味しいお食事を。 ── 食事をする際、“何を食べるか”も重要だが、“何で食べるか”も、欠かせない要素。 多くの人が集まるときに、食卓に品を与え、美味しい料理を口もとに運んでくれる“いいお箸”が、こちらの利久箸だ。
すっと美しく本柾の木目が通る箸は、軽やかで滑らかな手触り。 作り手は明治43年の創業以来、奈良県吉野の杉 ・ 檜の割り箸を作り続ける『箸勝本店』。 冒頭のくだりは、箸勝本店がかかげる一言だ。
利久箸の名前の由来は、千利休が茶懐石のために考案したことから。 商いをする人間が「利を休む」ことはいけないとの考えのもと、「利休」ではなく「利久」の文字が当てられたという。
国産吉野杉でできた箸は、軽く、手になじみやすく、口に優しく、歯あたりもよい。 中央が太く、両端にかけて細く丸くなった左右対称の両口箸は、“神と人とが同じ食事をともにするために使われてきた”とされ、ハレの日やおもてなしの席に品格を与え、豊かな心持ちで食事を楽しませてくれる。
本来は一度きりで役目を終えるものだが、一度使うと、その口当たりの良さ、使いやすさから、繰り返し使いたくなってしまうのが利久箸の性。 …ということで、普段の食卓に、“両口”を生かして調理用に…と使い続けることもおすすめしたい。


箸勝本店 : 明治43年より創業の地、奈良県吉野の杉・檜の割箸を作り続ける、宮内庁御用達の高級割箸の老舗。 熟練した職人の技を用い、祝箸などを製造・販売している。

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箸勝本店 | 吉野杉本柾赤染バラ利久箸 18膳
1,925円

素材:吉野杉
製造:日本
サイズ:長さ26cm 中央の太さ約7×5mm
箸先の直径約3mm (18膳セット)



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