写真:本多康司 モデル:カイノユウ ヘアメイク:SAKURA
スタイリング:荒井菜穂 (CLASKA) 編集:落合真林子 (CLASKA)


これから紹介するのはどれもブランドのベースとしてつくり続けている服、 つまり 「D の顔」 と呼べるものです。

自分自身が服づくりにおいて大切にしていることをバランスよく形にできた結果、 生まれたもの。
それ故に、 それぞれが長く愛されるものになっているのだろうと考えています。

短いもので3年、 長いものは10年。
これらの服がブランドの土台として居てくれるおかげで、 安心して新しいことに挑戦したり、 新鮮さを追求したりすることができています。
わたしにとって、 一つひとつがとても大切な存在なのです。


─「D」 デザイナー 荒井菜穂


Brand Profile
D (ディー)

素材とデザインの背景を大切に、 長い時間をかけて心と体になじんでいく "マイ・ワードローブ" をお届けする CLASKA のオリジナルアパレルブランド。 自分自身をチューニングするような感覚で身に纏う、 大人のための服をお届けしています。

Instagram@d_by_claska

Designer's interview「つくる人 Vol.3」


D-basics 01/
Organic Yak Cotton Cardigan

オーガニック ヤクコットン カーディガン (2020〜)

「解放感」というワードが似合うカーディガン。
胸元の求心編みによってつくられるさりげないAラインのシルエット、 袖口も裾も締め付けのないルーズな仕上げが、 着心地の良さに繋がっています。 毛 (ヤク) 混の編み地にも拘らず、 残暑の残る秋口から半袖やノースリーブの上に羽織っていただけるような、 肌あたりの良さも大きな魅力です。


ボトムス:バルーンパンツ / アイボリー その他私物

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D-basics 02/
Lamb's wool simple vest

ラムウール シンプルベスト (2018〜)

名前のとおり、 とても "シンプル" なベスト。
デザインがシンプルな分、 繊細で柔らかなラムウールの風合いがぐっと際立ちます。 どんなコーディネイトにもさらっと馴染む、 衿ぐりの開きや着丈感。 背中には、 さりげなく目を惹く可愛らしいボタンをあしらいました。
足したり引いたりのバランスを考えながらデザインした一着です。
シンプル繋がりでベストに合わせたのは、 正統派デザインのベレー帽。 時代に左右されない安心感と確かな品質を持って、 10年もの間 「D」 のベーシックアイテムの一つとして愛されています。


ブラウス:ピンタックドレスシャツ ボトムス:エアーコールギャザーパンツ / ネイビー 帽子:ベレー帽 / ブラック 靴:参考商品 

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D-basics 03/
Organic Yak Cotton Pullover Knit

オーガニック ヤクコットン プルオーバーニット (2016〜)

素肌にニットを着る喜びを。
オーガニックコットンとヤクウールの混紡糸でつくった上品な風合いが魅力のニットは、 滑らかさとしっとりとした柔らかさを感じられる肌触りです。 "大きすぎず、 小さすぎず" の絶妙なサイズ感は、 袖下に小さなマチを入れることで胸周りと二の腕周りに程よいゆとりをつくったことで実現したもの。
見た目はシンプル。 でも、 見えない部分に工夫を詰め込んだニットです。


ボトムス:薄地ロングスカート / ブラック バングル:ブレス / 秋野ちひろ 問:CLASKA Gallery & Shop "DO" 日本橋店 

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D-basics 04/
Polo Neck Border

ポロネックボーダー (2020〜)

服をつくる上で心がけているのは、 カジュアルダウンしすぎないこと、 だらしなく見えないこと。 "カジュアル服" の位置づけになるカットソーも、 清潔感のある大人な着こなしができるものであって欲しいという思いがあります。
カジュアルな印象のボーダー柄だからこそ、 生地はぎゅっと密に目の詰まった天竺の生地をチョイス。 カジュアルでありながらもまるでシャツのような、 キリっとした表情のカットソーができあがりました。


ボトムス:エアーコールギャザーパンツ / ネイビー 靴:ショートブーツ PB-02D / nakamura その他私物 

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D-basics 05/
Lamb's Wool High-Neck Pullover

ラムウール ハイネック プルオーバー (2017〜)

「主役にも脇役にもなれるセーターって、 どんなものだろう?」
そんな問いに対する自分なりの答えとしてつくった一着。 1枚で着られる安心感はもちろん、 羽織もののインナーに合わせられるコンパクトさも併せ持っています。 程よい薄さと軽さが特徴ではありますが、 肌触りの良さと温かさもしっかり感じていただけます。
実は、 個人的にハイネックが苦手でした。 いい塩梅を探りながらフィット感を持たせつつ低めに仕上げた襟は、 最もこだわった部分かもしれません。 このセーターをつくったことが、 首を温めることの良さ・大切さを実感するきっかけにもなりました。


カーディガン:ラムウール カーディガン ボトムス:エアーコールギャザーパンツ / ベージュ その他私物 

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D-basics 06/
Lamb's wool cardigan

ラムウール カーディガン (2020〜)

さっと羽織ればすっと身体に馴染む、 バランスの良いカーディガン。
意識して "整える" ことをしなくても、 自然に上品な佇まいを醸し出してくれる……そんなイメージです。
ボタンを留めずに羽織ると編み端がくるんと丸まってボタンの存在が控えめになり、 ボレロのような雰囲気に。 自由さと奥行きを感じられる一着です。


中に着たインナー:コットンスーピマテレコボートネック / ブラック ボトムス:エアーコールギャザーパンツ / ベージュ その他私物 

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D-basics 07/
Polo-neck jersey

ポロネック ジャージー (2021〜)

ある時、 自分がデザインした後ろ中心にスリット開きのあるプルオーバーを前後逆に着てしまったことがありました。
でも、 よく見るとスリットで程よく首元が開くことですっきりとした印象になり、 衿を折るとポロ衿のようになることで程よい "きちんと感" も出て、 なかなか良い感じだったのです。
そんなことがきっかけになり、 1枚着るだけで上品な大人のカジュアルアップが叶うカットソーが誕生しました。
使用している生地は発売以来いくつかの変遷をたどり、 現在は伸縮性と安心感のある肉感、 滑らかな風合いと上品な光沢感を併せ持ったスムース生地に行きついています。


ボトムス:バルーンパンツ / アイボリー その他私物 

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D-basics 08/
Wool flannel jacket

ウール フラノ ジャケット (2019〜)

私自身、 ジャケットを着る機会はそう多くありません。
だからこそ、 カジュアルなボトムスと合わせて気軽に日常使いできるような、 使い勝手に余白のあるものをイメージしてデザインしました。
身体に馴染みやすい伸縮性のあるジャージー素材を使用し、 襟元や袖口にはコーデュロイ風の異素材を合わせて遊び心をプラス。 自然体な着こなしを楽しめると同時に、 すっと背筋が伸びるような心地いい緊張感も味わえるジャケットです。


カットソー:コットンリブニットプルオーバー / ホワイト ボトムス:ウールポリエステルのイージーパンツ

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D-basics 09/
Wool flannel sleeveless dress

ウール フラノ ノースリーブ ワンピース (2020〜)

ウール フラノ ジャケット」 とセットアップで着られるワンピース。
合わせる服次第で、 オケージョンシーンからちょっとしたお出かけまで装いの幅が広がります。
きれいめのワンピースには珍しいフロント部分のファスナー使いも、 隠れてしまえばカジュアル感はなくなり、 着脱のし易さだけを残すことができました。
"着心地の良さ" を実現する要素として、 「楽に着ることができる」 ことはとても大切だと考えています。 よそ行き用として買ったけど、 ついつい日常使いしたくなる。 そんな風に感じさせる "服のつくり" も、 このワンピースの魅力の一つです。


カットソー:コットンリブニットプルオーバー / ネイビー ジャケット:ウールフラノジャケット 靴:T ストラップシューズ T-01D その他私物 

>>Detail (9月中旬入荷予定)


D-basics 10/
Cotton milled fabric high-neck pullover

コットン フライス ハイネック プルオーバー (2019〜)

良い素材との出会いが、 新しい服づくりに繋がることは多々あります。
インナーカットソーとして重要な "柔らかな風合い" と、 1枚で着てもさまになる表情を持つ一着は、 このフライス生地との出会いなくしては完成しなかったものです。
長く身に着けるほどにその良さを実感する、 生地の膨らみと優れたストレッチ性。 引き締まった編み目が醸し出す上品さとタフさ。 まさに、 大人の女性のための上品なカットソーです。


ボトムス:フレアスカート / ラインチェック 靴:参考商品 その他私物 

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D-basics 11/
Wool short coat

ウール ショートコート (2019〜)

見た目の重厚感に反して、 羽織った時に "軽い" という実感を真っ先に持っていただけるコートです。
ただでさえ身に着ける服の枚数や厚みが増える季節、 外出先で脱ぎ着するアウターが軽いというだけで、 冬のお出かけが楽しくなる気がしませんか。
暖冬の影響で、 私たちとコートの関係性も変わりつつあります。 そんな中で、 お尻が隠れるくらいのショート丈のコートは "ちょうど良い" 存在なのではと思うのです。


ボトムス:ウールポリエステルのイージーパンツ 靴:T ストラップシューズ T-01D その他私物 

>>Detail (9月中旬入荷予定)


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2024年9月4日 公開