ことほき しめ飾り 受注販売会
<受付期間>
2024年 10月17日(木) 〜 11月13日(水) まで
<お届け>
12月下旬より順次発送
「ことほき」は、デザイナーでありアーティストの鈴木安一郎さんと安藤健浩さんが立ち上げたプロジェクト。ご好評をいただいた、しめ飾りの受注販売会を今年も行います。
期間中、12種類のしめ飾りをご注文いただけます。(数に限りがございます。)
日本の新年を飾るしめ飾り。しめ飾りは新年にむけて、古い年の災いを閉め出し、新しい年の神様をお迎えする清浄な場所を表す目印として用いられてきました。
鈴木さんと安藤さんお二人が、藁を綯うという一つの手作業からなる造形の面白さに惹かれ、稲作文化の深さに魅せられて始めたしめ飾りづくりは25年目になりました。「ことほき」のしめ飾りは稲本来の姿を活かしています。シンプルで潔い手仕事のちからを感じてください。
< ワークショップ受付中 >
GALLERY CLASKA にて恒例のしめ飾りワークショップを開催します。
詳細はこちらをご覧ください。
1. 玉しめ飾り(大)
ことほきのおふたりが一番最初に習ったという定番のしめ飾り。一本のしめ縄を輪にした玉しめ飾りは、輪のように途切れることなく幸せがくるようにとの願いが込められていると言われています。写真の黒色の稲穂で制作します。高さ約90cm。
*SOLD OUT
2. 玉しめ飾り(小)
こちらは玉しめ飾りの小さいサイズ。輪に通した「垂れ」の部分は、手前に稲穂、奥に根元を配置し、一本の稲を表しています。稲穂の色は、白色/黒色(写真)/赤色からお選びいただけます。高さ約45cm。
税込¥5,500
3. 鳥お飾り(大)
鳥をモチーフにしたしめ飾り。鳥の種類は諸説あり、鶴とも鶏とも言われています。幅約50cm。
税込¥11,990
4. 鳥お飾り(小)
こちらは鳥お飾りの小さいサイズ。実際は、尾の部分に ことほき の赤い封印が付きます。幅約30cm。
税込¥10,010
5. 海老しめ飾り(縦型)
海老をモチーフにしたしめ飾り。中央に向かって細くなる藁の先を、海老の髭に見立てた縦型の海老しめ飾り。夫婦円満を願う意味が込められているとも言われています。高さ約90cm。
税込¥16,500
6. 海老しめ飾り(横型)
海老を横向きに模した海老しめ飾り。祝い事には欠かせない海老は、「腰が曲がるまで」という長寿を願う意味が込められているとされています。幅約70cm。
税込¥28,600
7. めがね飾り
岡山県に多いとされる、めがね飾り。ことほきのめがね飾りは4本のしめ縄を使い、高さのあるめがね飾りに仕上げています。高さ約90cm。
*SOLD OUT
8. 杓子お飾り
杓子をモチーフにしたしめ飾り。杓子には、「食べ物に困らない」「福をすくう」などの意味があるとされています。高さ約50cm。
*SOLD OUT
9. 宝珠
仏教法具のひとつ「宝珠」をモチーフにしたしめ飾り。かつては九州や山口でよく見られた形ですが、作り手の減少により作られることが少なくなってしまったと言われています。写真の赤色の稲穂で制作します。高さ約50cm。
*SOLD OUT
10. 俵
米俵をモチーフにした俵のしめ飾り。五穀豊穣を願う意味があるとされています。高さ約90cm。
税込¥28,600
11. 縦ごぼう
信州に多いとされる「ごぼう」のしめ飾り。しめ縄そのものの形状で、その年の福を逃がさない、家の外の邪気を寄せ付けない、などの意味があるとされています。高さ約90cm。
*SOLD OUT
12. のの字
細い束を使い、簡易的に作られたのの字飾り。台所や水道の蛇口など、家の中のあらゆる場所に飾ることができるよう、小さく量産しやすい形になったとされています。高さ約60cm。
税込¥2,090
ご購入の前に
- しめ飾りの比率や大きさは、収穫された藁によってその年ごとに異なります。また、撮影に使用したしめ飾りには過去に制作されたものもあり、実際にお届けするしめ飾りよりも青みが抜けています。
- 11月13日(水)までご注文を承り、「12月下旬 より順次発送」いたします。
- 他の商品と一緒にご注文いただいた場合には、しめ飾りと併せての発送となります。
他の商品のみ先に発送をご希望の場合は、別々にご注文をお願いいたします。
- 限定品につき、ご注文後のキャンセルは承りかねます。予めご了承ください。
- お支払い方法は、クレジットカード または Amazon Pay とさせていただきます。
(銀行振込または代金引換はご利用いただけません。恐れ入りますがご了承ください。)
ことほき|春を迎えるかたち
「ことほき」の安藤健浩さんにお話を伺いました。(2019年のインタビュー再掲載)
日本各地に伝わるしめ飾りを継承しながら、造形や質感にこだわって作られる「ことほき」のしめ飾り。端麗且つ荘厳なその姿は、神聖な空気を纏っているかのよう。
受注販売にあたり、「ことほき」の安藤健浩さんにお話を伺いました。
ことほきのはじまり
そもそもは、「ことほき」を一緒にやっている鈴木(安一郎さん)の親父さんがしめ飾り作りをされているのを知り、「面白そう! 」と2人で習ったことがはじまり。25年前のことです。
年末に集まって、自分の分と両親の分、身近な人たちへのお歳暮代わりにいくつか作ってきました。あげると、両親も身近な人たちも喜んでくれるんですよ。それがうれしくて。毎年続けて10年を超えたころ、やっと人に見せられるものができているんじゃないかと思い、受注販売を始めました。
昔の農家では、その年に取れた稲の藁を縄にしたり、蓑や草履にしてくまなく使い切っていたんです。縄は2束の藁を「右綯い」と言って時計回りに綯うもので、手元を見なくても作れるような簡単な綯い方。対してしめ飾りは、3束の藁を「左綯い」と言って反時計回りに綯うもので、神様を迎えるために手元をしっかり見ながら丁寧に綯わないとできない作りになっています。
稲本来の姿を活かした潔いかたち
しめ飾りは地方により、家庭により、様々な形があります。江戸時代の頃には、農家の家庭それぞれが自分の家のしめ飾りを作っていました。そんな中でおそらく「粋を競う」ようになり、フォルムのバリエーションが豊かに発展していったのでしょう。
ことほきのしめ飾りは日本各地の伝統的な形を継承しながら、少しずつフォルムを変えています。一般的なしめ飾りは、藁で作ったベースに紙垂や裏白、だいだいなどの飾り付けがなされますが、「ことほき」のしめ飾りは、飾り付けをしない藁の造形だけで鑑賞に堪えるフォルムであることが持ち味です。
青刈りされた稲藁(2016年)
造形だけで鑑賞に堪えるしめ飾りを作るための立派な藁を確保するために、実は田んぼ作りからはじめました。食用のコメを作るための稲の品種は、台風などの自然災害に堪えるよう、より短い丈のものにしていくことが主流ですが、大きく立派なしめ飾りのためにより稲が太く長く育つよう古代米を育てたり、草取りの仕方も工夫しています。
稲本来の姿を活かしたしめ飾りの中で、ポイントになっている赤い「こ」(「ことほき」の「こ」)の封印。しめ飾りを民芸(名の知れない人によるアート)と捉えながらも、作り手のサインとして封印を施しています。
土に還るということ
「ことほき」のしめ飾りのこだわりは、燃やせること。しめ飾りはお正月が過ぎると「どんと焼き/どんど焼き」で炊き上げるものですが、最近のしめ飾りには針金やビニールが使われていることがあり、畑などに燃え残ってしまうことが。「ことほき」のしめ飾りには針金やビニールを使わず、藁以外で使うとすれば麻紐くらい。燃やしたら土に還るようにしています。
製作の様子(2019年)
ことほきの25年
しめ飾り作りを始めたのが25年前、と言うとずいぶんベテランのように聞こえるけれど、年末にしか作らないから回数はそんなに多くない。まだ始めたばかりの頃は、僕たちも「これはどうやってやるんだっけ?」なんて言いながら作っていました(笑)。
しめ飾りは、ご予約をいただき、年末に必要になる稲わらの総量を見込んで作付けをしているのですが、どれくらいの量を作付けしたらどれくらいのしめ飾りが作れるか、というのがだんだんわかってきました。
春に植えた稲を、夏のまだ青いうちに刈り取って乾燥させて、冬にしめ飾りを作る、というサイクルは、今ではなくてはならないライフワークになっています。
ことほき
kotohoki.com
鈴木安一郎(すずき やすいちろう)
1963 年静岡県生まれ
東京藝術大学 美術学部デザイン科卒 グラフィックデザイナー・アーティスト
女子美術大学・横浜美術大学・文教大学非常勤講師
平面作品を中心に個展およびグループ展での発表多数。現在ではギャラリーのアドバイザーを務め、国際展等の企画運営も行う。2010年には初の写真集「きのこのほん」を出版し、写真家としても活動しています。
*CLASKA発のWEBマガジン「OIL MAGAZINE」 の記事、Ambulant Colors - アトリエを巡る時間 久家靖秀 - (外部リンク)にて鈴木安一郎さんのアトリエの様子をご紹介しています。
安藤健浩(あんどう たけひろ)
1964 年神奈川県生まれ
東京藝術大学 大学院美術研究科修了 プロダクトデザイナー・アーティスト
(株) 安藤健浩デザイン室主催
立体アートをはじめプロダクトデザイン、商用ディスプレイや空間デザインを手がける。
ことほき の本
しめ飾り 造形とその技法:藁を綯い、春を寿ぐ
¥3,520
こちら(amazon)からお求めいただけます。