「ボクはおじさん」の買い物再入門!

はじめに

文・イラスト:大熊健郎 編集:落合真林子(CLASKA)


自他ともに認める買い物好きだった。 それがどうしたことか近頃、 買い物という行為に奥手になった……というか迷いが生じることが多くなったのだ。 ただその理由は自分でもぼんやりわかっている。 そう、 歳である。 50代に突入した頃からだったろうか、 買おうかなと思った次の瞬間、 「今さらこれを手にしたところで……」 という思いが去来することが多くなったのだ。 あれほど好きだった洋服も最近は何を着たらいいかよくわからない有様。 いや、 今まで似合っていたつもりの恰好がどうもしっくりこないのである。 いずれにしても 「自分を納得させる理由」 をやたら探すようになり、 踏み込む勢いがどうにも衰えた気がしている。 決して欲しいものがなくなったわけではない。 本当はなりふりかまわず 「ああ、 お前がほしい!」 と熱いパッションで飛び込む機会を希求しているのだが……。 そんな迷える買い物更年期に突入した50代男の買い物日記。


Profile
大熊健郎 Takeo Okuma

1969年東京生まれ。 大学卒業後、 イデー、 全日空機内誌 『翼の王国』 の編集者勤務を経て、 2007年 CLASKA のリニューアルを手掛ける。 同時に 「CLASKA Gallery & Shop "DO" 」をプロデュース。 ディレクターとしてバイイングから企画運営全般に関わっている。

>>CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載
> 「21のバガテル」 (*CLASKA発のWEBマガジン「OIL MAGAZINE」リンクします)


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